決議・声明・意見書
福岡県弁護士会所属会員に対する殺人未遂事件に関する声明

 平成24年5月22日午前10時ころ、福岡県弁護士会に所属する緒方研一弁護士が、同弁護士事務所の入居するビル内階段上において、ナイフを所携していた男に襲われ、頭部等打撲、両手指切創等の傷害を負うという犯罪が発生した。  
  福岡県弁護士会の調査によれば、犯人は、同弁護士が受任していた事件の相手方であり、同事件は既に示談により解決済みであったとのことである。犯人がいかなる動機で犯行を行ったか不明であるが、法治国家において、暴力をもって紛争の解決を図ろうとすることはいかなる理由があっても断じて許されるものではない。  
  本件は弁護士業務に関連した犯行であり、基本的人権の擁護と社会正義の実現を使命とする弁護士の職務を、このような暴力という犯罪行為によって妨害しようとすることは、国民の権利実現に重大な障害を及ぼすものである。  
  平成22年6月には横浜弁護士会所属の前野義広弁護士が弁護士の業務に関連して殺害されるという事件が発生し、同年11月には秋田弁護士会所属の津谷裕貴弁護士が弁護士の業務に関連して殺害されるという事件が発生しており、弁護士の業務に関連した暴力事件が繰り返されている。  
  当会は、断じてこのような犯罪が繰り返されることのないよう、捜査機関による迅速で厳正な捜査と徹底的な真相の解明を求めるとともに、弁護士業務に関連した暴力行為の対策に取り組み、今後も弁護士業務に対する暴力に怯むことなく、弁護士の使命を全うするため全力を尽くす決意であることを、ここに表明する。


2012年(平成24年)6月7日
長崎県弁護士会   
会長 戸田久嗣