決議・声明・意見書
長崎県弁護士会所属会員に対する業務妨害事件に関する声明

 2015年(平成27年)1月15日午後4時20分から午後8時20分ころにかけて、出張相談を依頼した相談者である被疑者が、被疑者宅で、弁護依頼を断った当会所属会員に対し、顔を殴ったり、刃物をちらつかせたりして、他の弁護士と連絡を取るように約束させる念書を無理やり書かせるという強要事件が発生した。本件については、被疑者が同月19日逮捕され、未だ捜査中であり、動機等の解明は司直の手に委ねられている。
 当会では、過去にも2004年(平成16年)10月25日、当会所属会員が、長崎地方裁判所島原支部構内の駐車場において、受任している損害賠償請求事件の相手方から、弁論終了後、自車運転席に乗り込んだ際に、運転席窓ガラスを目掛けて凶器のスパナで叩きつけられ、車に損傷を与えられるといった事件が発生している。
 また、2010年(平成22年)6月には横浜において、同年11月には秋田において弁護士が、いずれも担当していた事件の相手方によって刃物で刺され殺害されるという事件が連続して発生し、2013年(平成25年)8月には京都において弁護士が刃物で刺され全治2か月の重傷を負ったという事件が発生している。
 今回の事件では、当会所属会員に怪我はなかったものの、被疑者は、刃物をちらつかせて強要を行うという、生命身体に対する危険がある凶悪な態様で犯行を行っており、非常に強い憤りを覚えるものである。  弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命としており、弁護士に課せられているこのような使命の実現は、弁護士活動の安全が確保され、自由な弁護士活動を行うことができる環境があってこそ実現されうるものである。
 弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命としており、弁護士に課せられているこのような使命の実現は、弁護士活動の安全が確保され、自由な弁護士活動を行うことができる環境があってこそ実現されうるものである。
 弁護士が受任事件のみならず相談業務に関連して、その関係者から生命身体に対し、危害を加えられることは、弁護士制度及び法秩序に対する重大な挑戦である。
 われわれ弁護士は、このような凶行に屈することなく、一致団結して弁護士業務妨害の排除を徹底し、弁護士の使命を貫徹していく所存である。

 

2015年(平成27年)2月3日
長崎県弁護士会   
会長 梅 本 國 和