長崎県弁護士会

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 2004(平成16)年11月の裁判所法改正により、2010(平成22)年11月から、司法修習生に対して給費を支給する制度(給費制)が廃止され、司法修習生に対して最高裁判所が修習資金を貸与する制度(貸与制)の実施が予定されている。

 当会は、財務省の財政制度等審議会及び司法制度改革推進本部の法制養成検討会において給費制を廃止し、貸与制に変更することが検討された2003(平成15)年10月20日にも、司法修習生の給費制維持を求める声明をしたものであるが、今回、再び以下の理由から、司法修習生に対する給費支給の継続を求めるものである。

 法曹は、弁護士、裁判官、検察官を問わず、国民の権利擁護、法の支配の実現を担う専門家であり、その受益者は国民及び社会全体である。法曹養成制度である司法修習制度はこのような専門家を養成するための制度であるから、法曹の養成は、国民及び社会全体にとって極めて公共性・公益性が高い重要事項である。したがって、法曹の養成、とりわけ司法修習制度に対しては、可能な限り国費が投入されるべきである。

 また、司法修習生には、修習期間中修習に専念すべき義務がある。司法修習生が司法修習に専念するためには、司法修習終了時に多額の借金を背負うことになる貸与制ではなく、給費制がすぐれているというべきである。

 さらに、現在、司法修習生となる前に法科大学院に2年ないし3年間の在学が必要となるが、その間にも多額の学費や生活費が必要である。この法科大学院在学に係る経済的支援策も不十分な上に、更に司法修習生に対する給費制を廃止することは、法曹を目指す者の経済的負担を一層増大させるものであり、ひいては、給費制の廃止及び貸与制の導入によって、「経済的事情から法曹への道を断念する事態を招くことのないよう、法曹養成制度全体の財政支援の在り方も含め、関係機関と十分な協議を行うこと」という上記裁判所法改正の際の附帯決議に示された危惧が現実のものとなりかねない。そうすると、法曹には、多種多様な人材が求められるにもかかわらず、経済的な事情によって法曹への道を断念する者が表れ、偏った人材しか供給されなくなるおそれが危惧されるが、そのような事態は断じて避けるべきである。

 よって、当会は、司法修習生に対する給費制の継続を強く求めるものである。

 

2009年(平成21年)7月21日

長崎県弁護士会
会長 原 章夫
ひまわり相談ネット

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