長崎県弁護士会

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 昨年来の経済不況の中で非正規雇用労働者を中心に雇用を打ち切られ、生活に困難を来している人々が全国的に急増している。厚生労働省の発表(2009年5月)では、非正規雇用労働者の失業が2008年10月から2009年6月にかけて著しく増加するとされている。

 従前派遣労働者については、1985年成立の労働者派遣事業の適性な運営の確保及び派遣労働者の就業条件の整備等に関する法律(以下「労働者派遣法」という。)が、派遣対象業種を専門性の高い業務に限定していた。ところが、その後のグローバリズム、規制緩和の潮流のもと、 1999年にそれが原則自由化され、また、2003年には製造業への派遣も解禁されるところとなった。このような法改正によって、非正規雇用労働者は、安易な派遣切り、雇い止めによりその生活基盤を著しく不安定なものとされている。

 このような状況で、政府は2008年11月、労働者派遣法の一部改正法案を国会に上程したが、同法案は派遣対象業種に限定を加えない他、登録型派遣(仕事のあるときだけ雇用される派遣形態)をも容認するものとしているため、非正規雇用労働者の雇用を維持し、その生活を安定させる方策としては全く不十分なものとなっている。

 そこで当会は、直接雇用の原則および「労働者派遣は臨時的・一時的なもの」との原則に立ち返り、派遣労働者の保護に資するように労働者派遣法を抜本的に改正すべきであるとの観点から、下記の点につき、労働者派遣法の一部改正法案のさらなる抜本改正を求めるものである。

 

  1. 1派遣対象業種は専門的なものに限定すべきである。「物の製造の業務」の派遣は禁止すべきである。
  2. 2登録型派遣は原則として禁止すべきである。
  3. 3日雇い派遣は派遣元と派遣先の間で全面禁止すべきである。
  4. 4直接雇用のみなし規定が必要である。
  5. 5派遣労働者に派遣先労働者との均等待遇をなすべき義務規定が必要である。
  6. 6マージン率の上限を規制すべきである。
  7. 7グループ内派遣を原則禁止すべきである。
  8. 8派遣先の特定行為を禁止すべきである。
  9. 9派遣先による派遣契約の中途解約をやむを得ない事由がないかぎり禁止すべきである。

 

以上

 

2009(平成21)年6月30日

長崎県弁護士会
会長 原 章夫
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