長崎県弁護士会

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 刑事裁判において被告人自身が弁護人を依頼することができない場合には、裁判所(国)が国選弁護人を選任するが、この国選弁護人制度こそが、憲法上保障された弁護人依頼権を実質的に担保しているのである。わが国においては、多くの重大事件も含め、約75パーセント近くの事件が国選弁護人により担われているのであり、国選弁護人制度の重要性は論を待たない。

 しかるに、国は、もともと著しく低額であった国選弁護人報酬を、平成15年度・同16年度の2年連続で減額した。このような減額は、国選弁護人に選任される個々の弁護士に一層の犠牲と負担を強いるものであり、国選弁護人制度の重要性を軽視した不当な措置であると言わざるを得ない。

 この基金による弁護士過疎・偏在対策は、若い弁護士や司法修習生の心をも引きつけ大きな成果を上げつつある。

 国選弁護といえども、弁護士の職業としての活動であり、必要な費用と相当な報酬が支払われるのが当然である。また、公的弁護制度の実現等、刑事司法を抜本的に改革し、被疑者・被告人の権利を強固なものとするためにも、刑事手続をより充実化させるべきこの時期に、国選弁護人報酬を減額することは、明らかに相当性を欠くといえる。

 よって、長崎県弁護士会は、国に対し、国選弁護人報酬の増額等を求め、以下のとおり要望する。

 

 

  1. 国選弁護人報酬の支給基準を、第一審標準事件1件あたり、金20万円以上とし、このために必要な予算措置を講じること。

     

  2. 事件の難度、法廷外での準備活動、法廷内での具体的訴訟活動、出廷回数、審理期間など、弁護活動に費やされる労力の総体に応じた報酬及び日当を支給すること。

     

  3. 弁護活動のための記録謄写料、交通費、通信費、通訳料、翻訳料等の実費は、必ず本来の国選弁護人報酬に加算して支給すること。

     

2004年(平成16年)9月9日

長崎県弁護士会
会長 國弘達夫
ひまわり相談ネット

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