長崎県弁護士会

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 このたびの長崎市万才町における幼児誘拐殺人事件に関連して、平成15年7月11日鴻池祥肇青少年育成推進本部担当大臣が「犯罪者の親も(テレビに)映すべきだ。担任教師や親は全部出てくるべきだ。(加害者の)親なんか市中引き回しの上、打ち首にすればいい」という趣旨の発言をしたことが報道された。

 国政の中枢にあるしかも青少年問題を担当する大臣の発言とは思えない非常識な発言であり、長崎県弁護士会は同発言に対し厳重に抗議するものである。

 一般の市民感情として、少年やその親に対する怒りの声があることは理解できるが、担当大臣のかくのごとき時代錯誤の発言は、国民の、少年やその親に対する憎悪感情をいたずらに増幅させるのみであり、このたびの事件の本質のすり替えにもなりかねない。

 我々はこのたびの事件は単に少年のみの責に帰すべき個人的特殊な事件ではなく、様々な現代社会の歪みが少年に投影され、その結果惹起された事件である可能性もあるのではないかと考える。長崎県弁護士会はこの事件を契機として被害者遺族の救済を図ると同時に、事案の本質の問題性を究明し、少年の真の更生のための援助をなし、社会の病理現象に対する警鐘を鳴らしていく所存である。

 

2003年(平成15年)7月12日

長崎県弁護士会
会長 吉田良尚
ひまわり相談ネット

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