長崎県弁護士会

長崎県弁護士会

長崎市栄町1番25号長崎MSビル4F
095-824-3903
長崎市栄町1番25号長崎MSビル4F
095-824-3903

お問い合わせは上のボタンをタップしてください。

文字サイズ

  • 小小
  • 中中
  • 大大
MENU

 日本行政書士会連合会は、行政書士法を「改正」し、行政書士が作成することのできる官公署に提出する書類に係る許認可等に関する審査請求等の不服申立の代理権を、行政書士の業務範囲とすることを求めてきた。これに対し、日本弁護士連合会をはじめ、日本司法書士会連合会、日本土地家屋調査士会連合会、日本弁理士会、全国社会保険労務士会連合会等からも反対がなされた。そこで、日本行政書士会連合会は、2014年(平成26年)3月、不服申立代理権の対象を、「現に行政書士が作成した書類にかかる許認可等」に限定した修正案を作成し、これを今国会に議員立法として提出させようとしている。

 しかし、同年4月25日及び同年5月27日、前記各団体も修正案に強く反対する意見を発表しているところであり、以下に指摘するとおり、このような修正をしたとしても、行政書士に不服申立代理権を与えることにより生じる本質的な問題は、何ら克服されていないというべきである。

 このため、当会は行政書士に行政不服申立代理権を付与することに強く反対するものである。

 反対の理由は以下のとおりである。

 

  1. 1 行政不服申立制度は、行政庁との間で争いのある事実関係や法律関係について、行政庁に対して不服を申し立てることにより、行政庁の違法又は不当な行政処分を是正し、もって国民の権利利益を擁護する制度である。

      一方、行政書士の主たる職務は、行政手続の円滑な実施に寄与することを主目的として (行政書士法第1条)、行政庁に対する各種許認可関係の書類を作成するものである。

      行政手続の円滑な実施に寄与することを役割とする行政書士が、行政庁に対して不服を申し立てるということは、その職務の性質上本質的に相容れない。

     

  2. 2 行政書士の業務は、法律常識的な知識に基づいて、依頼者の意思内容を整序して書類作成等をするというものであり、行政書士は行政法の専門家ではなく、その資格に求められる知識・能力に固有の専門性はない。

      これに対し、行政不服申立において国民の権利利益を救済するためには、行政不服審査法のみならず、行政事件訴訟法や民事訴訟法にも精通し、かつ行政法の法解釈及び事実認定を行うことのできる知識・能力が不可欠である。

      行政書士資格にはこのような行政不服申立を代理する知識・能力は前提とされておらず、行政書士にその権限を認めることは、国民の権利利益を擁護するどころか、かえってこれを阻害する危険がある。

     

  3. 3 改正案では、日本行政書士会連合会がその会則で定めるところにより実施する研修の課程を修了した行政書士である「特定行政書士」にのみ、行政不服申立代理権を付与するとしている。

      しかし、当該研修は、日本行政書士会連合会がその会則によってのみ定めているものであり、他士業と異なり、国が何らの責任を負わない制度設計になっている。また、そもそも固有の専門性のない行政書士に対する研修の効果は、極めて希薄なものとならざるを得ない。

     

  4. 4 行政不服申立は、国民と行政庁との対立関係を前提とするものであるところ、行政書士の監督や懲戒は都道府県知事が行い、行政書士会に対する監督は都道府県知事が、日本行政書士会連合会に対する監督は総務大臣が、それぞれ行うものとされている。したがって、このような行政書士については、行政不服申立において、自己の監督機関等である国や都道府県に対して心理的に委縮してしまうことが強く懸念され、果たして行政庁との対立関係に立って国民の権利利益を擁護することができるのか、大いに疑問がある。

     

  5. 5 国民による行政不服申立を代理する資格者が充分に確保できていないという事実は実証されておらず、従って、行政書士に行政不服申立の代理権を付与する前提としての立法事実を欠いている。

      弁護士は、これまでも、出入国管理及び難民認定法、生活保護法、精神保健及び精神障害者福祉法等に基づく行政手続等の様々な分野で、行政による不当な処分から社会的弱者を救済する実績を上げている。そして、今後も、弁護士人口の増加等により、行政不服申立の分野にも弁護士が一層関与してゆくことが確実に予想される状況にあるから、行政書士法を改正して行政書士の業務範囲を拡大する必要性はない。

     

 以上の理由から、当会は行政書士に行政不服申立代理権を付与することに強く反対するものである。

 

2014年(平成26年)6月6日

長崎県弁護士会
会長 髙尾 徹
ひまわり相談ネット

イベント情報

12月
7
9:30 AM 専門家による なんでも無料相談会
専門家による なんでも無料相談会
12月 7 @ 9:30 AM – 4:00 PM
専門家による なんでも無料相談会
 「専門家による なんでも無料相談会」を実施します。これは、長崎県内の8つの専門職団体(長崎県弁護士会、長崎県司法書士会、長崎県土地家屋調査士会、長崎県社会保険労務士会、九州北部税理士会長崎県地区連絡協議会、長崎県行政書士会、長崎県不動産鑑定士協会、長崎県中小企業診断士協会)が共催して、毎年この時期に行うものです。  土地問題、労働問題、税務問題、登記手続き、年金、成年後見、行政手続き、書類の書き方・申請方法、法律問題(多重債務、遺言・相続、離婚、交通事故、刑事事件、ほか)などの様々な問題について、それぞれの専門家がアドバイス致します。  どこに誰に相談すればいいかわからない、書類の意味がわからない、いろいろな専門家の意見を聞いてみたい、こんなことを相談してもいいのかだろうか、などとお悩みの方は、個人、法人を問わずお気軽にご相談願います。  弁護士、司法書士、土地家屋調査士、社会保険労務士、税理士、行政書士、不動産鑑定士が、当日待機しています。相談料は無料です。     タイトル : 専門家による なんでも無料相談会 日 時 : 2019年(令和元年)12月7日(土)9時30分~16時 場 所 : メルカつきまち5階 会議室(長崎市築町3-18) 相談料 : 無料(相談時間は1件30分以内) 予 約 : 電話 095-824-3903(長崎県弁護士会) *予約受付は11月21日~12月3日、定員になり次第締切ります。 対応者 : 弁護士、司法書士、土地家屋調査士、社会保険労務士、税理士、 行政書士、不動産鑑定士 主 催 : 長崎県弁護士会、長崎県司法書士会、長崎県土地家屋調査士会、 長崎県社会保険労務士会、九州北部税理士会長崎県地区連絡協議会、 長崎県行政書士会、長崎県不動産鑑定士協会、長崎県中小企業診断士協会 後 援 : 長崎県、長崎市 予約・お問合せ : 長崎県弁護士会 電話095-824-3903
12月
19
10:00 AM 弁護士会の貧困ホットライン
弁護士会の貧困ホットライン
12月 19 @ 10:00 AM – 4:00 PM
弁護士会の貧困ホットライン
長崎県弁護士会は「貧困ホットライン」をおこないます。日本弁護士連合会の呼びかけで,昨年度まで「生活保護ホットライン」として実施しておりましたが,今回より,生活保護に関する相談に加え,賃金未払いのこと,解雇のこと,多重債務のことなど,生活問題に関する相談に幅広く対応するため,「貧困ホットライン」として実施いたします。 いろいろなお悩みは一人で抱え込まず,お気軽に弁護士にご相談下さい。のべ8人の弁護士が,面談または電話で,無料で相談に応じます。 面談相談は事前予約制,定員になり次第締め切ります。     タイトル : 弁護士会の「貧困ホットライン」 日 時 : 2019年(令和元年)12月19日(木)10時~16時 方 法 : 【面談相談】   長 崎:長崎県弁護士会 (長崎市栄町1-25長崎MSビル4階)      予約電話 095-824-3903  佐世保:長崎県弁護士会佐世保支部      (佐世保市島瀬町4-12シティヒルズカズバ2階)      予約電話 0956-22-9404  *相談料は無料です。  *相談時間は1人30分程度,事前予約制,定員になり次第締切り。     【電話相談】0120-145-202   実施日時に長崎県弁護士会(長崎市栄町1-25-4階)に設置する臨時電話。通話料無料のNTTフリーダイヤル。  弁護士が無料で電話相談に応じます。携帯・PHS・公衆電話からも,つながります 主 催 : 長崎県弁護士会 共 催 : 日本弁護士連合会 お問合せ : 長崎県弁護士会 電話095-824-3903
過去のイベントを見る