長崎県弁護士会

長崎県弁護士会

長崎市栄町1番25号長崎MSビル4F
095-824-3903
長崎市栄町1番25号長崎MSビル4F
095-824-3903

お問い合わせは上のボタンをタップしてください。

文字サイズ

  • 小小
  • 中中
  • 大大
MENU

 平成24年(2012年)11月7日、ハンセン病元患者3団体は、検事総長に対して、検察官自らがいわゆる「菊池事件」について再審請求を行うよう求める要請書を、熊本地方検察庁に提出した。

 同事件は、ハンセン病患者とされた藤本松夫氏が、自分の病気を熊本県衛生課に通報した村役場職員を逆恨みし殺害した等として、昭和28年(1953年)8月29日に死刑判決の宣告を受け、同37年(1962年)9月14日に死刑執行された事件である。

 この事件においては、本来人権を守るべき責務を負っている裁判官、検察官及び弁護人という法曹三者が、ハンセン病に対する差別・偏見のため、自ら取り返しのつかない人権侵害を犯したものと言わざるを得ない。

 即ち、訴訟手続は「らい予防法」により一般社会とは隔離された国立療養所菊池恵楓園やハンセン病に罹患した受刑者のみが収容される菊池医療刑務支所に仮設された「特別法廷」において非公開で行われた。のみならず、この「特別法廷」内においては、裁判官、検察官及び弁護人のいずれもが予防衣と呼ばれる白衣を着用し、記録や証拠物等を手袋をした上で、割箸や火箸で扱った。さらに、被告人が殺人の公訴事実を一貫して否認しているにもかかわらず、第一審の弁護人は、罪状認否において「現段階では別段申し上げることはない」として争わず、検察官提出証拠には全て同意し、実質的に「弁護不在」の審理が行われた。

 このような訴訟手続が、平等な裁判(憲法第14条)、公平な裁判(憲法第37条1項)、弁護人による弁護(憲法第37条3項)、適正な刑事手続(憲法第31条)、裁判の公開(憲法第82条)を保障した憲法の規定に反し、被告人の裁判を受ける権利(憲法第32条)を侵害するものであることは明らかである。

 

 また、逮捕においては凶器を携帯しない丸腰の被疑者に銃を発砲して右腕に弾丸を貫通させ重傷を負わせ、再審請求にあっては棄却した翌日即時抗告の機会を与えることなく死刑が執行された。同事件の刑事司法手続は、捜査開始から死刑執行に至るまで全体にわたってハンセン病に対する偏見に基づき、差別的に行われており、これらは解明される必要がある。 確定判決の事実認定についても、証拠関係に照らし、幾多の問題点が存在すると指摘されてきており、必要な実験や法医学鑑定等を実施し、その問題点について、早急に司法の場で明らかにされることが必要である。

 

 憲法に違反した確定判決や合理的な疑いが残る有罪認定は、いずれも是正されなければならない。これは法治国家の責務であるが、刑事訴訟法第439条1項が、再審請求者の筆頭に検察官を挙げていることからして、公益の代表者たる検察官が、この任務を担うべきことは明白である。

 当会は、菊池事件において憲法に違反した差別的な刑事司法手続が行われており、また、確定判決に合理的な疑いがあることから、法曹三者の一員としての責任を自覚し、刑事司法が自ら誤りを正し、社会的正義を実現するために、公益の代表者たる検察官に同事件の再審請求を行うことを求めるものである。

 

2013(平成25)年7月24日

長崎県弁護士会
会長 梅 本 國 和
ひまわり相談ネット

イベント情報

5月
29
10:00 AM 電話による「何でも無料法律相談」
電話による「何でも無料法律相談」
5月 29 @ 10:00 AM – 4:00 PM
 長崎県弁護士会は、新型コロナウイルスの感染リスクを抑えるため、原則として2020年5月中は、常設の法律相談の面談相談を休止していますが、代わりに下記の要領で、電話による「何でも無料法律相談」を実施します。  外出を控えていらっしゃる方も、お気軽に電話でご相談下さい。  借金問題、後見制度、遺言・相続、土地・建物、労働関係、刑事事件、会社経営・顧問、交通事故、離婚問題、DV、いじめ問題など、法的なことなら何でも結構です。弁護士が電話でご相談に応じます。  *新型コロナウイルスに関する法律相談は別途、設けています。   タイトル : 「電話による何でも無料法律相談」 日 時 : 2020年5月13日(水)~5月29日(金)の  毎週水曜17時~20時及び毎週金曜日10時~16時 〇水曜日:5/13(水)5/20(水)5/27(水) 17時~20時 〇金曜日:5/15(金)5/22(金)5/29(金) 10時~16時 電話番号 : 095-824-0052(代) *実施日時に長崎県弁護士会(長崎市栄町1-25-4階)に設置  する相談専用電話。通話料はご相談者のご負担となります。  予約不要。 相談対象 : 長崎県内の方 相談料 : 無料相談(通話料は相談者にてご負担願います。)  *相談時間は1人20分程度。原則として、お1人1回まで。 主 催 : 長崎県弁護士会 問合せ先 : 長崎県弁護士会(電話095-824-3903)   新型コロナウイルスに関連する法律相談は、5/14(木)・5/21(木)・5/28(木) 13時~16時に、電話095-824-0052でお受けします。
6月
24
11:00 AM 女性の権利110番
女性の権利110番
6月 24 @ 11:00 AM – 3:00 PM
 長崎県弁護士会は、「女性の権利110番」を実施します。これは、6月の「男女共同参画週間」にあわせ、日本弁護士連合会の呼び掛けで毎年この時期に行うものです。  女性に対する暴力(DV,ストーカー,セクハラ)や、離婚に関する諸問題、職場での差別などの女性の権利一般に関する内容のご相談ならどなたでもご相談いただけます。  これらの諸問題に日頃から積極的に取り組んでいる弁護士が、対処の方法や正しい法律知識を提供し適切なアドバイスを行います。  お気軽にご相談ください。相談料は無料です。   タイトル : 女性の権利110番 日 時 : 2020年6月24日(水)11時~15時 方 法 : 〇電話相談(予約不要・当日直接お電話下さい)  電話番号:095-824-0052(代)   *実施の日時に、長崎県弁護士会に設置する特設電話です。   *通話料はかかります。   〇面談相談(事前予約制)  予約電話 095-824-3903(長崎県弁護士会)   *定員になり次第締め切ります。   *相談料は無料。  会場 長崎県弁護士会(長崎市栄町1番25号長崎MSビル4階) 主 催 : 長崎県弁護士会・日本弁護士連合会 問合せ先 : 長崎県弁護士会(電話095-824-3903)  
過去のイベントを見る