長崎県弁護士会

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 平成24年12月27日、田村憲久厚生労働大臣は、生活保護費の給付水準見直しについて「下げないということはない。下げることを前提に議論している。」と生活保護基準を引き下げることを、記者会見で明言した。

 生活保護基準は、憲法25条が保障する「健康で文化的な最低限度の生活」の基準であり、我が国における生存権保障の水準を決する極めて重要な基準である。また、生活保護基準は、地方税の非課税基準、介護保険の保険料・利用料や障害者自立支援法による利用料の減額基準、就学援助の給付対象基準など、福祉・教育・税制などの多様な施策の適用基準にも連動している。生活保護基準の引き下げは、現に生活保護を利用している人の生活レベルを低下させるだけでなく、市民生活全体に大きな影響を与えるのである。

 このような生活保護基準の重要性に鑑みれば、その在り方は、社会保障審議会生活保護基準部会などにおける慎重な検討を踏まえて、広く市民の意見を求めた上、生活保護利用当事者の声をも十分に聴取して決されるべきである。

 健康で文化的な最低限度の生活を営むことは、憲法が認めた国民の権利であり、財政目的の引き下げありきで政治的に決されることなど到底許されることではない。

 当会は、政府に対し、来年度予算編成過程において生活保護基準を引き下げることのないよう強く求める。

 

2013(平成25)年1月21日

長崎県弁護士会
会長 戸田 久嗣
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